世界の核保有国一覧-世界にはどのくらいの核があるのか?

「核なき世界」は人類が目指すべき最大の理想かもしれません。しかし、現実を見ない理想はあまりにもナンセンスになってしまいます。今この世界にどれくらいの核があるのか、目をそらさずにきちんと把握し、その事実に危機感を持ってこそ、人類は平和への第一歩を踏み出せることができるはずです。

 

世界の核保有国一覧

それでは、核保有国とされている各国の現状を、保有数の多い国から解説していきます。

 

ロシアとアメリカ

言わずと知れた核兵器大国です。世界で唯一原爆を落としたことのあるアメリカよりも、数の上ではロシアの方が勝っているようです。明確な数字は様々な情報があるので明記を控えますが、だいたいの保有数はロシアが7000基以上、アメリカが7000基に近づく数と言われています。

戦勝国であり、大国であるということを考慮したとしても、この数は他国とは桁違いの保有数となるでしょう。両国を除く国は多くても3桁代に留まっています。こうなった要因はアメリカとロシアの冷戦時代にあると考えるべきです。アメリカとロシアは第二次世界大戦以降、直接戦火を交えたことはありません。しかし、資本主義と社会主義という異なる国の体制のもとで、自国の強さを相手に見せつけるため、あらゆる面で一触即発の開発競争が行われていたのです。

その最たるものが核開発であり、その他で言えば宇宙事業なども挙げられます。結果的に経済の上ではアメリカが先を行く形になりましたが、ロシアはむしろ他を犠牲にしてでも核保有に力を入れてきたと考えられます。その理由はアメリカに対してのみならず、広大な領土を持つにあたり、他国と接する国境も多く、国家の維持には絶対的な軍事力の存在が必要だったからです。

イギリスとフランスと中国

核保有数において中堅的な位置づけとなる3カ国です。保有数はそれぞれ200~300基前後と言われています。ロシアやアメリカに比べると少ないですが、国土面積と比較すれば決して少ない量とは言えません。ロシアとアメリカも含め、ここまでの5つの国を核保有の5大国としてまとめられることがあります。

 

その理由はこの5カ国だけが核拡散防止条約であるNPTに加盟した上で、保有を認められている国だからです。ただ、NPTは一見平和を目指す条約のようでありながら、もう一方の見方としてはこの5カ国以外には核を持たせないようにしようという、不条理な条約ではないかという見解もあります。

 

それでは順番に説明していきましょう。イギリスは1952年に核実験を成功させました。西側ヨーロッパ諸国で初めての核保有国となったわけです。理由としては当時のソ連の勢力に対抗するための抑止力だったと言われています。

 

次にフランスです。フランスの核開発の完成は1960年ごろと言われています。他国と多少
異なるのは、開発が独自に行われてきたという点でしょう。イギリスに次ぐヨーロッパの大国として、独立した自国の軍事力と外交力を手に入れることが保有の目的だったと言われています。

 

最後に中国です。中国は5つの国の中で最も遅く核を持った国です。1964年の保有が記録されています。中国は当時、ソ連とアメリカの板挟みの状況でした。万が一、この2つの大国が冷戦を超えて実際の戦争に突入した場合、中国領土の奪い合いの可能性もあったはずです。その危機感から、中国は核開発のカードを切ったと考えられます。ちなみに今もなお、一党独裁のつづく共産党政権下の中国は、最も情報が漏れにくい国とも言われています。200基以上はあるとされていますが、この噂よりももっと保有数は多いかもしれません。

 

インドとパキスタン、北朝鮮とイスラエル

NPTに非批准国でありながら、核兵器の保有が公に知られている国となります。インドとパキスタンがそれぞれ100基前後、北朝鮮が50基程度と予測されています。明確にNPTを批判して核保有をしているのがインドとパキスタンです。2003年に脱退表明をして核を保有したのが北朝鮮となります。イスラエルは保有がほぼ確実視されていますが、公式の見解では肯定も否定もしていない状況です。しかし、80基程度の核保有が疑われています。

 

これらの国々が核を所有することになったきっかけは、大国と少し異なる事情があります。力比べではなく、もともと経済力や軍事力に乏しい国々が、自国を守るための最終手段として踏み切った形と認識した方が良いでしょう。

 

国そのものの意思というよりも、大国の思惑が影響をしている場合もあります。たとえば北朝鮮に関していえば、小さな国でありながらも中国にとってはアメリカの脅威が迫る韓国との間の、クッション的役割を担うことになります。ここに中国寄りの北朝鮮が核を持つことになれば、実は都合が良かったわけです。

 

もちろん中国は公にはNPTに加盟していますし、北朝鮮の核保有を推奨するわけにはいきません。しかし、裏ではどのような交渉があったのかは分からないのです。また、核開発の技術を得た北朝鮮は、外貨獲得のためにその技術を売っているという情報もあります。小さな国が大国と対等に渡り合える手段として、核技術は貧しい国からも求められてしまうものなのです。

 

まとめ

上記に紹介した国々以外にも、核開発の疑いがある国がいくつか存在します。イランやシリア、ミャンマーなどでスクープされた実績もあるのです。そもそも軍事の情報というのは国家機密であることがほとんどです。公開されている情報を真に受けてしまうのは危険と言えるでしょう。

 

実際のところ、どれくらいの核がこの世に存在しているのかは分かりません。ただし、明確に言えることは、もしも次の戦争で核兵器が使われるとき、それは高い確率で人類が滅ぶ時だということです。

 

それだけの数の核は十分に保有しているというのが世界の現状となります。現実を見ながらいざという時に備えつつ、平和への道を模索していかなければなりません。